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中山平温泉 旅館 三之亟湯

鳴子(中山平)・旅館(日帰り入浴) / 古川太郎

鳴子(中山平)旅館(日帰り入浴)駐車場あり夜遅く営業公式サイトあり
中山平温泉 旅館 三之亟湯の公式サイト画像
写真出典:公式サイト(削除依頼があれば即対応します)

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  • 鳴子温泉字星沼77-53
  • 0229-87-2120
  • 日帰り入浴・休憩はおおむね11:00〜20:00とされる(宿泊は別。時間は変動前
  • 不定・要確認
  • あり(宿泊・日帰り利用者向け駐車場。台数等は要確認)

沢の音と杉木立の匂いが、宿の駐車場に降りた瞬間に迎えてくれる。旅館 三之亟湯(さんのじょうゆ)は、鳴子温泉郷の最奥・中山平温泉に構える客室9室ほどの家庭的な温泉宿だ。大崎市の鳴子は宮城県屈指の温泉地でありながら、その中でも中山平は「うなぎ湯」と呼ばれるほど肌ざわりのなめらかなアルカリ性の湯で知られる、少し玄人好みのエリアである。国道47号を仙台方面から北上し、鳴子温泉駅を過ぎてさらに奥へ進むと、山あいの静かな集落に湯宿が点在する景色へと切り替わる。三之亟湯は、その静けさをそのまま味わうのに向いた宿の一つだ。

泉質は純重曹泉(ナトリウム-炭酸水素塩泉)でpHは8.4。加水・加温・循環・消毒をしない源泉かけ流しで、宿の真横、地下450メートルから湧く自家源泉を持つのが自慢とされる。炭酸水素イオンやメタケイ酸を豊富に含むため、とろりと肌に絡む柔らかな浴感と、湯上がりのさっぱり感が同居するのが特徴だ。浴場は大浴場のほか露天風呂、サウナ、家族風呂、水風呂が用意され、源泉かけ流しの湯は24時間いつでも入浴できるとされる。湯めぐりというより「一つの上質な湯にじっくり浸る」体験を求める人向けの構成である。

料理は地元素材を使った手づくりの家庭料理が持ち味とされる。季節の山菜、川の恵み、宮城の米などが並ぶ献立は、豪華な会席というより、湯治宿の系譜を汲む優しい味付けが基調で、湯に浸かって温まった体にゆっくり染み込む構成だ。宿の規模がコンパクトなため、女将さんやスタッフの目が行き届く距離感で、家庭に泊まりに来たような温かみが食卓に流れる。連泊しても飽きが来ないよう、日ごとに料理を工夫してくれる宿だと紹介されており、湯治的な過ごし方にも耐える懐の深さが感じられる。

接客は家族経営らしいアットホームさが持ち味とされる。チェックインからチェックアウトまで、宿の女将さんやスタッフの顔ぶれが大きく変わらず、二日目には自然と名前で呼び合うような距離感が生まれるのが小さな宿ならではの魅力だ。湯上がりのちょっとした立ち話、翌朝の天気の話題、素朴な会話が旅の記憶を温かく包んでくれる。派手なもてなしよりも静かに寄り添うタイプの接客で、鳴子温泉郷奥地の湯宿らしいひなびた空気を大切に守っている印象を受ける。

日帰り入浴・休憩にも対応しており、入浴利用はおおむね午前11時から午後8時ごろとされる。個室休憩付きプランや、梅・竹・松といった昼食付きの日帰り休憩コースも用意され、宿泊はできなくても半日の温泉旅として完結する構成が魅力だ。ただし日帰りの受付時間や休憩プランの内容は季節や宿泊状況で変わることがあるため、事前に電話で確認してから向かうのが安心である。混雑時は日帰り受付が制限されることもあり得るので、初訪時ほど段取りに時間の余裕を持たせたい。

所在地はJR陸羽東線・中山平温泉駅から徒歩約5分と、駅からもほど近い立地にある。車の場合は東北自動車道・古川ICから国道47号を鳴子・最上方面へ進むのが目安で、冬場は路面凍結・積雪に注意が必要だ。全室和室でWi-Fiも利用できるとされ、家族連れや温泉好きの二人旅、湯治的な連泊にも向く構成である。連泊するほど、この湯の柔らかさが体に染みてくると常連の口から語られており、単発の観光利用より長逗留向きの宿という色合いが濃い。

予約や日帰りの空き状況は電話(0229-87-2120)や公式サイトで確認するのが確実だ。定休日は不定とされているため、繁忙期・閑散期どちらもまずは連絡してから動くほうが安全である。日帰り利用の際は貴重品の管理、タオルの有無、食事プランの締め切り時間などを事前に把握しておきたい。宿泊の場合、鳴子温泉駅までの送迎対応の有無も併せて聞いておくと、電車利用の旅程が組みやすくなる。積雪期はスタッドレスタイヤやチェーンの準備が必須で、時間に余裕を持った移動計画が安心につながる。

中山平温泉一帯は、鳴子峡の紅葉、しんとろの湯といった共同浴場、地元の蕎麦屋やこけし工房など、湯と食と工芸が近い距離に並ぶエリアだ。三之亟湯を拠点に、日中は鳴子峡遊歩道や潟沼を散策し、夕方から湯に浸かって夕食、翌朝は源泉の一風呂で締める、というのが定番の過ごし方として案内されている。鳴子・東鳴子・川渡・中山平・鬼首と続く湯めぐりの中で、この地区の「うなぎ湯」感覚を体感する意味は大きく、鳴子温泉郷の全体像を把握する上でも中山平の湯は避けて通れない。

歴史的な文脈で見ると、中山平温泉は昔から「美肌の湯」の系譜として知られ、素朴な湯治文化を色濃く残す土地だ。派手なリゾート化の波に抗うように、家族経営の宿が静かに湯を守り続ける構図が今も残り、三之亟湯はその代表格の一つに位置づけられる。宿の規模を大きくせず、部屋数を絞ることで湯の質と接客の密度を保つ選択は、時代の流れとは逆行するようでいて、結果的に上質な滞在体験を担保している。

利用シーンとしては、平日の休みを取って一人で湯治的に籠もる過ごし方、夫婦での二泊三日ゆっくり旅、鳴子温泉郷を数日かけて回る温泉好きの拠点利用、といった組み合わせが似合う。逆に、宴会や派手なもてなしを求める団体客には向かない構成で、そこは他の鳴子の宿と役割を分けている。宿泊者の目的が絞られる分、館内の空気が乱れにくく、湯と食に集中できる環境が保たれているのは、リピーターにとって大きな価値だ。

夜半にひとりで露天へ足を運び、星空の下で純重曹泉に浸る贅沢は、大崎市奥地ならではの体験である。都会で暮らす人ほど、この静けさと湯の柔らかさに驚かされるはずだ。宿から一歩出れば漆黒の山あい、耳に届くのは沢の音だけという環境は、意識してリセットを求めに来る人にこそ真価を示す。ゴールデンウィークや紅葉のピーク時は宿泊予約が早く埋まる傾向があり、日程が読めた段階で早めに一報を入れておくと確実だ。

派手さより湯の質と静けさで選ばれる宿。中山平の奥まで足を伸ばして、ゆっくり自分の時間を取り戻したい人に向いた一軒だと感じる。大崎の平場から車で40分ほど走ると、こんなに湯の表情の違う世界に入れる、その距離感こそが鳴子温泉郷の面白さだ。三之亟湯の柔らかな湯は、忙しい日常の疲れを一度リセットする装置のように働いてくれる。次に訪れる時期を決めるだけで、日々の予定表に一本の背骨が通るような、そんな役割を担える宿である。

店舗情報

住所
宮城県大崎市鳴子温泉字星沼77-53 地図で見る
電話
0229-87-2120
営業時間
日帰り入浴・休憩はおおむね11:00〜20:00とされる(宿泊は別。時間は変動前提で要確認)
定休日
不定・要確認
駐車場
あり(宿泊・日帰り利用者向け駐車場。台数等は要確認)
公式サイト
www.sannojyoyu.jp で見る

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