JR古川駅の東口を出ると、駅前の再開発された広場を抜けて、国道一〇八号(江合橋方面)方向へすぐの通り沿いに、ガラス面の広い明るい店舗が姿を現す。ヨークベニマル古川店(古川駅東店)は、大崎市古川駅東二丁目に構える食品スーパーマーケットで、駅利用者と周辺住宅地の双方の日常買い物を支える存在だ。二〇一七年二月にリニューアルオープンした比較的新しい店舗で、以前の店を同じ場所で建て替えたもの。夜間も店内の照明が通りに温かく漏れ、駅前の安心感を支える光の一つになっている。駅東エリアの朝夕の人の流れの中で、確かなランドマークとしての機能を果たしているスーパーだ。
売場面積はおよそ二三〇〇平方メートルの規模で、青果・鮮魚・精肉の生鮮三品を中心に、惣菜、日配、菓子、飲料、日用品までをワンフロアにまとめた総合食品スーパーの構成となる。宮城・東北の地場商品や旬の食材を意識的に取り入れつつ、セブン&アイ系のプライベートブランド『みなさまのお墨付き』も揃うのが強みだ。価格帯は大手スーパーらしい標準的な水準で、特売日には目玉商品が並ぶ。店内には不二家の洋菓子コーナーが入っており、専門店的な売場も並存。惣菜コーナーは夕方に品数が増え、仕事帰りの一品需要をしっかり受け止めていて、寿司や揚げ物、和惣菜のバランスが取れ、夕食一品の穴埋めに助けられる家庭は多いはずだ。
店員の対応はヨークベニマルらしく丁寧でマニュアル感の薄い接客が多く、レジやサービスカウンターでの案内もきびきびしている。地域密着を掲げているだけあり、常連客と気軽な会話が交わされる場面も見られる。バックヤードから鮮魚や青果の担当者が売場に出て、商品説明や試食案内をしている光景に出会うこともあり、単なるチェーン店とは違う「街の食品スーパー」の温かさが残っている印象だ。大崎市古川に長く住む世代からは、旧店舗時代からの馴染みで通い続けている人も少なくない。子連れの買い物客への声掛けにも気配りが感じられ、忙しい時間帯でも落ち着いた雰囲気が保たれているのが印象的である。
駐車場は約一八〇台分を備え、身障者用駐車スペースや多目的トイレ、駐輪スペースも整備されているため、車社会の大崎市でも使い勝手がよい。JR古川駅東口から徒歩でもアクセスでき、電車で来た人が手土産や食料を買って帰る使い方にも向く。周辺には駅東の再開発で整備された住宅街やクリニック、飲食店が並び、生活動線の中心的な位置づけだ。店内にはセブン銀行ATMも設置され、電子マネーnanacoの利用も可能で、ちょっとした立ち寄りにも便利。三本木・松山・鹿島台方面からの帰路にも寄りやすく、通勤導線に無理なく組み込める店として大崎市外からの利用も一定数見られる。
常連向けには、週替わりのチラシ特売や月ごとの感謝デーなどがあり、精肉や青果の目玉商品は開店直後に売れていく傾向がある。惣菜コーナーはお盆や年末年始に予約商品が増え、ちらし寿司や折詰、オードブルなど、家庭のハレの日を支える役割も担う。旬の宮城米や地元農家の野菜がフェア形式で並ぶこともあり、大崎市古川の食卓をゆるやかに彩る存在だ。ベビー用品や介護向けの食品まで揃うため、幅広い世代の生活を丸ごと受け止める総合店として定着している。年末年始の予約カウンターには、毎年決まった時期に来る常連客の姿があり、ハレの日の食卓を長年支えている風景が広がる。
営業時間は朝九時三十分から夜二十二時までと長く、共働き世帯や残業帰りの人にとって心強い時間帯設定だ。ただし年末年始や店舗の設備メンテナンス日など、時間や休業が変更になる場合があるため、公式サイトや店頭の掲示で最新情報を確認するのがおすすめ。夕方以降、特に平日十八時から十九時前後、週末の十時から十二時ごろは混雑しやすく、駐車場が埋まりやすい時間帯とされる。ゆっくり買い物したい場合は、平日の午後遅い時間や夜遅めの時間帯が比較的落ち着いているようだ。混雑時でもレジ台数が多く、待ち行列がスムーズに処理される印象がある。
周辺との組み合わせでは、駅東エリアの飲食店・カフェ、駅西側の古川市街地の商店街や公共施設と組み合わせて動くと使い勝手が良好である。JR古川駅は新幹線が停車する大崎エリアの玄関口でもあるので、遠方からの帰省客が手土産や食料を仕入れる場所としても機能している。古川駅東エリアは近年、住宅街とロードサイド店舗が入り混じる新しい商圏を形成しており、その中心にヨークベニマルがある形だ。駅から徒歩で来る観光客が、地酒コーナーで宮城の日本酒を選ぶ姿も、駅前立地ならではの光景として印象に残る。
駅東エリアの街の空気は、この十数年でずいぶん変わった。旧来の集落と、駅東再開発で整備された新しい住宅街、そしてロードサイド型の商業施設が同じ徒歩圏に同居する独特の街並みが形成されつつある。その中で、生鮮三品と日用品を一箇所で揃えられる総合スーパーは、街の生活基盤としての位置づけが年々重くなっている。特に高齢の単身世帯や共働き子育て世帯にとって、駅から歩ける距離に総合スーパーがあるという事実は、単なる利便性を超えた安心の材料になる。この店が朝から夜まで灯りをつけているという事実そのものが、駅東の生活の背骨のひとつになっている。
利用シーン提案としては、まず新幹線利用時の手土産スポットとして押さえておくと便利だ。地酒コーナーの宮城の日本酒、和菓子、地場加工品を数点まとめて手に取れば、県外への帰省土産としても十分成立する。日常使いなら、通勤帰りの生鮮買い出し、週末のまとめ買い、夜遅めの半額惣菜の掘り出し物狙いといった使い方が定番。子育て世帯にはベビー用品売場、シニア世帯には介護食コーナーがそれぞれ相性が良く、ライフステージが変わっても長く付き合える構成になっている。
個人的に印象深いのは、夜遅い時間帯の惣菜売場の空気だ。半額シールを追いかけるように動く一人客と、仕事帰りにまとめ買いする勤め人の動きが交錯する時間帯には、大崎市古川の生活の等身大の姿が浮かび上がる。派手ではないが、そこには街の日常のリアリティがある。旧店舗時代を知る人と、リニューアル後にこの店を知った若い世代が同じ売場を歩く景色は、街の連続性を感じさせる。買い物カゴの中身に、その日その家庭の物語がうっすらと見える、そんな売場の温度を保ち続けている店だ。
リニューアル後の店内は、通路幅がしっかり取られ、カートが二台すれ違えるゆとりがある。売場のサイン計画も見やすく、初訪問でも目的の売場に迷わず辿り着ける設計だ。近年の食品スーパーはPB商品と全国ブランド、地場商品のバランスをどう取るかが個性の見せどころになっているが、この店は地場と全国のバランスが穏やかで、癖が強すぎず物足りなくもない、日常使いの真ん中を狙う姿勢を感じる。日々の献立に自然に組み込める品揃えは、長期的な支持を得るための静かな設計だと言える。
今後への期待として書き添えたいのは、駅東エリアの成長とともにこの店の役割がさらに重くなるだろう、ということだ。新幹線停車駅の玄関口に位置する総合スーパーとして、地元客の日常買い物と、県外客の手土産需要の両方を同時に受け止める場所は多くない。地場商品の棚をもう少し押し出せば、大崎市古川の食文化の入口としての機能もさらに際立つはずだ。派手なチェーン店色よりも、地元スーパーとしての落ち着きが漂うこの店の空気が、今後も維持されていくことを願いたい一軒である。
店舗情報
- 住所
- 宮城県大崎市古川駅東二丁目9番10号 地図で見る
- 電話
- 0229-22-5111
- 営業時間
- 9:30〜22:00(変更となる場合あり)
- 駐車場
- あり(約180台。身障者用スペース4台・駐輪スペースあり)
- 公式サイト
- yorkbenimaru.com で見る
※営業時間・定休日・メニューなどは変わることがあります。最新情報とご予約は各店の公式のご案内でご確認ください。 記載の誤り・修正・削除のご依頼は 運営者情報 からどうぞ。
